拡大
  次の画像
群鶴図

岩佐源兵衛勝重作家解説
不詳-1673(延宝元年2月20日)
イワサゲンベイカツシゲ
Genbei IWASA

J-29
群鶴図
グンカクズ

制作年:江戸時代
サイズ:170×357cm
技 法:紙本金地着色
形 状:六曲一双屏風

昭和55年度 購入

 岩佐勝重は江戸初期の画人で通称を源兵衛といい、岩佐又兵衛の嫡男として生まれる。父に学び、又兵衛没後はその跡を継いで岩佐派の二代目となる。また福井藩御用絵師となって福井城本丸御殿の障壁画制作を行うなど、福井の地を中心に活躍したと考えられる。作品は又兵衛晩年の作風を伝えているが、詳しい活動等については不明な点が多い。
 本作はきらめく金地を背景に、刈田に群れ集う10羽の真鶴を描いている。現状は屏風となっているが、本来は寛文11年に再建された福井城本丸御殿の一室鶴之間の襖絵で、作者は記録から岩佐勝重であることが知られる。立体感のある羽の描写や羽毛の流れなど真鶴の生態に即した表現は、本作が写生を基に制作されたことを示しており、それらが金地の空間に巧みに配されることで、躍動感あふれる美しい作品となっている。また花鳥図という岩佐派になじみの薄い画題を巧みに描きこなしている点は、又兵衛の画風墨守だけに留まらない勝重の新たな傾向としても注目される。本作は勝重の代表作というだけでなく、当時の岩佐派の水準と活動が具体的に知られる資料として、かつ福井城障壁画の稀少な遺例として貴重である。

カード番号(4)